但馬文教府高齢者大学「みてやま学園」では、現在116名の方が学んでおられます。毎年貴生(きじょう)という文集を作成していますが、令和5年度には第53集が発刊されました。多くの皆さんが楽しく、やりがいをもって学んでおられる様子がうかがえるので、紹介します。
不思議なパワー 1年生Aさん(60代女性)
「退職したらあなたもみてやまに入学したらいいよ。友達もできるし楽しいで。」と母がよく言っておりました。女学生のように生き生きと通う母を見て、そんなにいいとこなんかあとぼんやり思っておりました。そんな母も、大学院を卒業し、生きがい創造学院に在籍中に突然家で倒れ、皆さんにお礼も言わず帰らぬ人となりました。それから三年、私も退職し、みてやま学園に入学。実家から母が残していった習字道具を持ち帰り、今こうして母と同じ先生に学んでおります。つたない自分の字に苦笑いしながら、それでも優しく指導してくださる先生に感謝しております。クラブ活動では、植物を愛してやまない人達に囲まれ、楽しく賑やかに、ガーデニングを学んでおります。先日ふと気づきました。教室に上がる階段が楽になってきたのです。足腰不安を抱いての入学でしたが、どうやらみてやま学園に不思議なパワーをもらっているようです。新しい世界に一歩踏み出し、沢山の個性豊かな人達と出会いきっとこの学園生活は、私にとって全盛の宝物となる事でしょう。担任の先生、クラスの皆さん、どうか卒業までよろしくお願い致します。
みてやま学園二年生になって 2年生Bさん(70代男性)
みてやま学園の生徒募集広告を見て入学し、はや一年が経過しました。私の一日は朝五時に起床し、六時二十五分からEテレでラジオ体操し、その後自宅から五百メートルの地蔵尊にお参りし、七時十五分からBSで朝ドラを見て、その後、八時過ぎから一反の田と家庭菜園を楽しんでいます。また、一日一万歩のウオーキングを終え、夕方五時に温泉で体を癒やします。夕食時の晩酌は、最高の幸せです。夜は五年日誌(一日五行)にその日のメイン行事や農作業の内容について書いています。こんな日課です。昨年喜寿を迎え歯科、眼科、内科と通院が増えてきましたが、同学年の皆様の元気なことに驚いています。また、役員の皆様が率先して行事を引っ張っていただき感謝しています。人生百年時代、みてやま学園に入って良かったなと思っている昨今です。専門講座で「但馬の文化」「但馬の自然」を学び、但馬っていい所だなと再認識しています。また、書道コースで小学校以来の書道を楽しんでおり、クラブ活動は、一年続けた絵画は絵具に馴染めず挫折し、今年から家庭菜園クラブに転入しました。ボチボチやりますのでよろしくお願いします。
みてやま学園 3年生Cさん(70代男性)
みてやま学園に入園して約二年半が経過しようとしている中で、貴生の話がきて良い機会と思い今までを振り返りながら、これからの学園生活を考えてみようとパソコンに向かっています。一年生の時は、コロナということもありましたが、何もわからずあっという間に過ぎました。二年生になってからは、五月に大きな手術をして約二ヵ月間は休園し、七月に復園した時は、皆さんが本当に親しい関係になっておられ自分が取り残された感じになり少し焦りました。そして、後半からは、せっかく入園したからには何か自分に得ることをしようと担当の「卒業記念」について取り組みを始め、グラウンド・ゴルフやハイキング、そして班や同地域の食事会にも参加してコミュニケーションがとれるようになり、皆さんとも親しくさせていただき登園が楽しみになるようになりました。特に十月のハチ高原のハイキングは、初めての経験でしたが今までになかった達成感と満足感で、最高の経験をさせていただきました。三年生になってからは、新しいことへのチャレンジ「ちぎり絵」、これは根気とセンスを要するのでどうなるかわかりませんが、授業の二時間があっという間に過ぎます。また、グラウンド・ゴルフの世話役という大役をいただき四苦八苦しています(笑)こうして振り返ってみますとサラリーマン時代に経験をしなかったことばかりで、「みてやま入園Good」そして親しい同級生の皆さんに感謝です。卒業まで残すところ一年半ですが、七十代は人生における「最後の活動期」と考えていますので、私も心身が元気で過ごせるのもあと数年と考え、過去を振り返らず「今日一日を元気で楽しく!」をモットーに、新しいことにチャレンジして心身が参ったというまで動いていたいと思います。
私 成長しました! 4年生Dさん(60代女性)
変化のない生活。子供のいない私は、ママ友もなく刺激のない生活が続いていました。みてやま学園に入学し、生活が一変しました。気持ちの中では変化を求めていたのでしょうね。遅咲きの人生の始まりです。緊張もとれ、友の輪が少しづつ大きくなっていきました。クラブ活動、学習発表会、健康づくり等々、人前での発言や行動にも皆さんの後押しを受け、気持ちはいつも新鮮です。もちろん学園外での誘いの声も。初体験を何度かさせていただいたことも私には良い経験となり、料理にも目覚めました。幼い頃からの友達が一言、「成長したねえ」。笑いながらの誉め言葉に嬉しくほっとします。自分でもそう感じています。入学してからの三年間は、あっという間でした。残りの学園生活は、仕上げとして密な生活をすることを楽しみたいと思っております。